桜の剪定と伐採してきました。

健さん

2012年02月05日 21:20

先日、桜の剪定と伐採の研修会に行ってきました。
公園の桜を守る会という民間団体があって、会の定期活動として、今回、樹木医の先生を呼んで勉強することにしたそうです。
私はその会に入っている方にお誘いいただいて、特別に参加することができました。

内容はというと、午前中にサクラこぶ病という病気の勉強と、冬の剪定方法についての座学、午後に実地での伐採作業でした。
私は午後しか参加できませんでしたので、病気について詳しく学ぶことができませんでした。

そこで、午後の実地作業中に、樹木医さんから聞いた話しを載せます。
・サクラこぶ病というのは、サクラの枝にこぶができる病気で、感染すると枯れてしまう病気である。
・病原菌ははっきりしていないが細菌で、対処法がまだ確立されていない。
・対応は、感染した枝を伐採して、除去するしかない。
・ある説によると、雨滴や風で菌が飛んで感染するといわれている。
・桜こぶ病は北海道で多く、特に札幌市の旭山が発生源ではないかと言われている。
とのことでした。

実際に公園の桜をみたら、ちょっと見ただけでもすぐに、枝からこぶが沢山見つかりました。というか、公園の桜は大半がこぶ病にかかっています。こぶ病って、すごい感染力です。
もし私の家の30年物のサクラが感染したら、あっという間にやられて、枯れてしまうに違いありません。

伐採方法自体は簡単で、こぶのついた枝をみつけたら、その枝を幹に向かって辿っていき、枝分かれしているところで、ちょきんと切るだけです。
でも、実際にやってみると、こぶのある枝が複数、一本の太い枝についていたりして、意外に、切る所の見極めが難しかったです。
また、冬のメンテナンスとして、花のない枝の伐採や、枝すきも行いました。
このときの基本的な考え方は、

①内側の枝は、周囲の葉が茂ると、日光が当たらなくなっていずれ枯れるので、切ってしまう。「外へ、外へ」と剪定していく。
②この時期になっても花の芽がない枝は、無駄に栄養が行くだけなので切る。
③接触している枝は、風でこすれて傷がつき、そこに病気が入ってしまったりするので、接触している枝のどちらか総合的にみて、悪い方を切る。

その他に、なるほどと思ったのは、「3本の枝が混み合っているときなどで、どれを切ったら良いか迷ったら、真ん中の枝を切るとよい。」でした。
真ん中の枝がなくなると、枝と枝の空間が広くなるので、日が当たりやすく、風が吹いても枝同士がこすれる危険性が減ります。仮に端を1本切った場合には、残り2本の間隔は狭いままなので、意味がないということです。
どれか迷ったら真ん中を切る、というのは、理にかなっています。

樹木医の先生は、丁寧に枝を見て、切る範囲も最小限で、余計な枝を切りません。私達素人は、ついつい、こぶのある枝をばさっと枝の付け根からのこぎりで切ってしまうのですが、そうすると、木の枝がどんどんなくなって、すかすかになってしまいます。
先生は、問題のたくさんあるところは最初にのこを使っても良いが、そのあとは剪定ばさみで丁寧に切りなさいとおっしゃっていました。
のこぎりを持つと、ばさばさと豪快に切りがちなので、本当は、剪定ばさみを使うほうが良いそうです。
確かに、疲れてくると、ばさっと枝の根元から切りたくなってしまいます。これでは、桜を守る会ではなく、桜を枯れさせる会になってしまいます。

いや、本当、勉強になりました。頭で学ぶ事も大切ですが、剪定や伐採は、実際にやって体で学ばないと身につかないです。貴重な時間を過ごせました。

研修会の後で、数本倒した桜の幹をもらえることになっていましたが、もう身体がふらふらだったので、日を改めてもらいに行くことにしました。

その日もらうのをちょっと躊躇したのは、こぶだらけのサクラを目の当たりにして、持って帰ったら、うちのサクラに、こぶ病が感染しないかという思いがよぎってしまったこともあります。
もらいに行くの、どうしようかと、まだ、決めかねています。







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