今日、薪積みの話を書いていて、井形の薪がうまく積めない要因を書きました。
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昨日は、薪積みの続き
この中で、4分の1に割った薪で井形を作ったのも、薪棚が崩れる要因だと言いました。
それはどういうことなのか。
今日は、数学で説明してみます。上手く説明できるかな?
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井形を組むとき大切なことの一つに、薪の形状があります。
薪の扇形柱の形が安定しないと、組んでいくうちに、組み終えた下の薪が転がることがあります。
理想的な安定した扇形柱の形とは、側面から見たときの2直線間の角度が60度のものです。
言い換えると、正三角形に近いものです。
この薪は、重心が薪の底辺の真ん中に近く、そう簡単には転がりません。
便宜的に、割った薪の形を三角形として、薪の重心を考えてみます。
・三角形の重心位置
三角形の重心位置の出し方、覚えていますか?
三角形の中線の交点でしたね。
そこで、6分の1に割った薪と、12分の1に割った薪の重心位置を出してみます。
左が6分の1に割った薪、右が12分の1に割った薪です。
6分の1の薪は正三角形になります。
図をみて分かるように、重心位置は12分の1の方が低くなります。
しかし、底辺に重心を落としたときの重心位置は、6分の1割りでは底辺の中央にありますが、12分の1割りではそれよりも外側にあります。
ここが問題です。
立方体の場合、重心が底面積よりも外側に出てしまうと、転がってしまいます。
底面積は支持基底面といいます。
支持基底面が同じ場合、重心はより低いほうが転がりにくく、底辺の真ん中に近い方が転がりにくいということになります。
私の薪は、ストーブ入口に入る最大サイズが多いので、直径20~25㎝前後の薪は1/4割りにしています。
そこで、1/4割りと、1/6割りで重心位置をみてみます。
左が1/4割りの薪。右が6分の1割りの薪です。
縮尺は同じです。
1/4割りの薪の重心位置は、1/6の薪よりも高くなり、横方向にも偏位します。
さらに高さの差に比べて、左右の重心位置の差の方が大きいことが分かります。
つまり、1/4割りの薪の方が、1/6割り(正三角形)の薪よりも倒れやすいことを意味しています。
さらに、1/4割の方が倒れしやすいのは、この横方向の重心偏位がより問題なのです。
現実的なのは、重量のある半割りの薪だと考えています。
左右への重心の偏位がないし、重いし、アーチ状なので上からの荷重は、上手く分散してくれます。
実際、今、車庫にある重い重量の半割りの井形を作った時には、崩れたことがありませんでした。
拙い説明ですが、私の考えが少し分かってもらえたでしょうか。
これが正しいのかどうか、自信はありません。
確かめてみてください。
また、私はできるだけ大きな薪を使いたいので1/8割り(1/4を更に半分に割ったもの)はあまり作らないのですが、1/4割りと1/8割りのどちらが安定するのかについても、考えてみると面白いと思います。
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