アップです。
右側の鼻当てが、溶接部で綺麗に取れているのが分かるでしょうか。
この鼻当て部、なんていう名称なのか知らなかったので、後で調べてみました。
鼻に当てるパッドとフレームを繋ぐ部分をクリングスといい、私の眼鏡だと細い金属で出来ています。
富〇メガネのHPでは、パッド足と言っています。
今日、行ったメガネ屋さんの話しでは、このクリングスと丁番が一番壊れやすい部分だそうです。
確かに、私もクリングスを曲げてしまうことが度々あって、お店に行って眼鏡用のペンチみたいのでぐいっと曲げて調整してもらっています。
丁番を壊した経験はないですが、ネジが緩んだら自分で締め直しています。
可動部分の丁番とぶつけると力がかかりやすいスリングスが壊れやすいというのは、当然といえば当然です。
このクリングス、壊れると意外にやっかいな部品でした。
今どきの眼鏡フレームの流行は、チタンフレームです。
チタンフレームは、溶接を小売店舗ではできず、修理できる本社へ送って修理しなくてはならないそうです。
数店、回りましたが、どこも同じ対応で、本社にフレームを送って修理になるとの回答でした。
北海道にはその本社がなく、東京やら、福井やらまで眼鏡を空輸して、修理してまた、空を飛んで帰ってくるので、どうしても時間がかかるのだそうです。
メガネ屋さんにより異なりますが、大体1~3週間かかると言われました。
だから代わりの眼鏡を用意してからもう一度、修理に来てくださいと。
なんていうことでしょう。
下駄でいうと、鼻緒が取れただけなのに下駄を送らないと直せず、しかも1~3週間もかかってしまう。
しかも預けている期間は下駄がないので、代わりの下駄を用意しないといけない。
そんな面倒な下駄、もう履きたくない、と思いました。
でも今の眼鏡は今年、レンズ交換したばかりだし、メガネがないと車の運転や仕事ができないので、修理しないとどうにもなりません。
代わりの下駄、もとい眼鏡は、数年前に作ったもので、近眼が進行しており、よく見えません。
傷も相当入っています。
仕方なく、眼鏡をもう一つ作ってから、修理に出すことにしました。
新しい眼鏡に私が求める点は、一番にOFF車用メットに眼鏡を差し込みやすいこと、二点目は差し抜きを繰り返しても、つるが曲がったりしないこと、3点目は修理が容易なこと、4点目にレンズに傷がつきにくいことです。
デザインなんか二の次です。
OFF車用メットやオンロードのフルフェイスを被ったことがある眼鏡の人は、私の要求にうなずいてくれると思います。
ツーリングをしていると、休憩時や写真を撮りたいときにメットを着脱するので、どうしても着脱の回数が多くなります。
メットを被る際には、眼鏡を外す⇒メットを被る⇒眼鏡を差し込む⇒OFF車だと更にゴーグルを付ける、という4段階の手順になり、頻回に行うとけっこう大変なんです。
そんなときに、メガネのつるが柔らかいとメットに差し込みにくかったり、差し込んだ後でフレームの位置を整えたりする作業に時間がかかり、一層、大変です。
だから私の求める眼鏡は、つるが硬くて、丁番もしっかりしていて、クリングスも硬め、修理が小売店でも簡単にできる素材のものになります。悪路を走行することもあるので、傷の付きにくいレンズも必要です。
デザインは出来れば好きな形が良いですが、そんなのは後回しで結構です。
私の求める機能はこのとおり明快です。
まあ、メガネ屋さんに行けば何かあるだろうと、軽い気持ちでメガネ屋さんへ行きました。
数店、回ってみて分かったのは、私の要求は、今の時代の流行りに逆行したものだ、ということでした。
現在の眼鏡の主流は、柔軟なつると、ばね入りのテンプル、細く弾力のあるスリングス、そしてチタンフレーム又はセルフレームです。
すなわち、全てが私の要求する機能と逆なのです。
いやいや、これには本当に参りました。
私の要求に全て合うフレームは4店舗回って1本もなく、チタンフレームである点とスリングスの弱さを妥協しても、たった2本しか見つけられませんでした。
これに私の好きなデザインのものはなく、妥協しても1本だけでした。
選択肢はひとつだけなんて、がっかり。
結局、壊れたら本社に送らないと直せないチタンフレームで、スリングスも軟らかい眼鏡を買うことになりました。
せめてもの救いは、つるの剛性が高く、テンプルが頑丈である点です。
これだけは譲れなかったので、良かったと思っています。
明後日、眼鏡が出来る予定です。
それまでの2日間、今の片持ち鼻当て眼鏡で過ごします。
そうそう、意外に人って、片持ちの眼鏡の人を見ても、壊れていることに気づきません。
正面や、壊れた方の右側に座っている同僚でさえ、何が変なところない?と聞いても分からないと答えました。
人は、瞳や口元を見てコミニュケーションするので、眼鏡の細部までは見ません。
あるいは、そんなところが壊れた眼鏡をかけている人がいるとは思っていないのだと思います。
ただ、画家や小説家のように、細部まで鋭く観察する習慣のある人だと分かるのかもしれませんね。
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