CF(カーボンフェルト)ストーブ

健さん

2011年05月24日 08:06

アルコールバーナー愛好者の間で、数年前から話題になっている、CF(カーボンフェルト)ストーブというのを、作ってみました。



*ストーブとバーナーの定義は調べていないので、分かりません。ブログでは、CFストーブという言葉が汎用しているようなので、今回はストーブで統一します。

カーボンフェルト(CF)とは、溶接時に火花を受けるシートとして使われているものです。
炭素繊維をフェルト状に成形したもので、耐熱温度1300度、連続使用250度と、熱に強いのが特徴です。



外見や触った感じは、普通のフェルト生地と変わりません。

これを、自作ストーブに組み込んで使います。

では、ストーブの製作から順に、計測結果まで見てみましょう。


1 空き缶でCFを入れるストーブを作る

材料は、北海道出身の大泉洋がCMで宣伝しているコーヒー缶アロマックス1個と、ミニ缶1個です。

蓋付を選んだのは、直径が小さいのと、アルコールを含んだカーボンフェルトを格納して持ち運ぶためです。
ただし、アルコールの運搬については、作った缶の密閉性が高ければの話です。私の工作レベルでは隙間ができてしまうだろうし、腐食の心配もあるので、アルコールの運搬はあまり期待していません。

アロマックス缶1個でも作れるのにミニ缶も用意したのは、アロマックス缶がスチール製で固いためです。
切るのも大変ですし、部品を組み合わせるのが、容易ではないからです。実際に、何度も失敗しました。
今回、アルミ製のミニ缶を底に使うと、組み合わせるのが楽なのではないかと思いつき、試すことにしました。

①部品を切り分けます。




切り分ける際の高さは、自分が上手く組み合わせられると思う高さで、適当に切りました。

②組み合わせて完成です。
手順は簡単です。でも本当は、この組み合わせる作業が大変なんです。同じ直径の2つ缶を一つにするのだから、当然です。不用意に行うと、缶が破けたり、皺が寄って隙間ができたりします。

私の場合、下の缶をあらかじめ、空き缶を利用して少し直径を広げてから、上の缶を、ゆっくりと慎重に手で挿入しています。
今回、アルミ缶を下側に使ったところ、すごく楽に上の缶を挿入できます。今まで失敗してきたのは、何だったのだろう。柄が違ったって、缶を2本使ったって、楽ならいいんじゃない。

完成したものです。







見た目は上下の缶の間に隙間がないようです。でも、試しに水をいれてみたら、やはり、じわりと漏れてきました。
ストーブでのアルコール運搬を考えていませんが、CFに吸収されたアルコールは残ってしまいます。今後、アルミテープを買ってきて、養生してみます。

次に、中に入れるカーボンフェルトを成形します。ストーブの高さに合わせて切り、口径に入るよう丸めます。火力を調節できるように、カーボンフェルトの円柱に、クリップを刺して、掴むところを作りました。



出来上がりの高さはこんな感じ。



カーボンフェルトを引き上げて使うことを考えると、ストーブの高さをもう少し低く抑えたほうが良いようです。次回、作るときは参考にします。

さて、おまちかねの燃焼実験です。
この瞬間がわくわくします。

環境

・室内無風、12度、湿度88%
・水道水 400cc、11度
・使用ゴトク 自作開閉2点ゴトク
・使用器 belmont チタンシェラカップ型フォールドハンドル、自作蓋
・アルコール インテリアS 30ml

手順

・着火後、すぐに蓋付カップを載せる。
・水の沸く音が出てきたら温度計を入れ、95度と100度の到達時間を計測する。

実験状況





鍋底全体に火が行き渡っています。側面にはあまり火が流れていません。



沸騰後も燃やし続けたら、徐々に外側から消えていきました。
結果

400ccの水を沸騰させました。

・95度到達時間 7分17秒
・100度到達時間 8分03秒

感想

はっきり言って、遅い。ただの、アルコールランプの大きい版みたいです。見た目は安定した炎で、完全燃焼もしているし、鍋底全体に火が当たっている。でも、遅い。

火の勢いが、他のバーナーと違います。火口までの距離が近すぎることも遅い要因? 中央に当たる炎が、実際には少ないのかもしれません。

アルコールの運搬を最優先に考えると、このストーブになるのかもしれませんが、遅いのは、好みではありません。

鍋までの距離やCFの形状で、改善するのかな~。どうなんでしょう。



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